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2008/12/08 月

労働分配率

麻生さんが企業に給料アップを要求する一方、企業は正社員に早期退職を迫るとあべこべな状況になっていますが、給料はアップさせるべきなのかさせないべきなのかの議論で出てくるキーワードに労働分配率があります。先週のワールドビジネスサテライトでもこのキーワードが登場していました。

ざっくり言ってしまえば、企業の収益のうちどの程度が人件費に充てられたかという割合。100%なら収益のすべてが人件費に回ってしまう状況なので、人件費が高すぎるか収益が低すぎるかということになります。で、こちらが過去の労働分配率のグラフ。

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著書『投資銀行時代、ニッポン企業の何が変わったのか』でも用いたものですが、これを見ると2000年以降労働分配率が下がっていることが見て取れます。WBSでも、この期間の下がり具合を指摘していました。企業の収益が良くなったことが分配率下落の主要因ですが、この期間だけ見ると、こんなに下がったのであればそろそろ給与を増やしてよということになりそうです。

ただ、その前の期間を見ると、そもそも80年代~90年代にかけて、労働分配率は低かったんですよね。そのレベルにやっと戻ってきたと言えるでしょう。あと、海外主要国と比べても、日本の労働分配率はやっと同レベルに落ち着いてきたぐらいであって、決して低すぎることはないので、海外比でも人件費を上げる状況にはなかなかないのが実際。

となると、景気の見通しが良くないなら、企業側の主張(給与アップは不可能)という立場がもっともということになってしまいます。

ただ、ここ数年、配当性向(利益のうち配当に回す割合)は増えていましたので、企業は給与をケチる一方、せっせと株主には報いてきたことになります。今年は、株主至上資本主義がガラガラと崩れおちた年でもありますが、それならば、株主ばかりに報いるのではなく従業員にも報いるべき、という議論が出てきてもおかしくはないですね。そう考えると麻生論も成り立ちますね。まあ、麻生さんの論は半分は人気取りのためだとは思いますが、今までずっと耐えてきた従業員の立場を代弁していることは間違いなさそうです。

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コメント

景気がよくなると設備投資が活発になって労働分配率が下がる。経済学の基本だと思うのですが。労働分配率が下がるのは従業員が給料を出し渋っているから考えるのは早計です。

Posted by: ウン : at 2008年12月09日 23:10

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