Dairy

« AmazonやGoogleが証券会社を買収したら……? | メイン | 夏休み、夏休みと言われると… »

2006/08/09 水

北越の独立委員会は失格

北越製紙の敵対的買収防衛策の発動の是非を決める独立委員会が、発動すべしとの結論を出しました。何をどのように検討すると発動という結論にたどり着くのか詳細な説明が聞いてみたいです。

株主にとって敵対的かどうか、不利益かどうかの観点で発動の是非は議論されるべきであり、今回の王子製紙のTOBのように明らかに株主にとってメリットのある提案を退けてまで、防衛策を発動するならば、それなりの理論と説明が必要です。

今回の防衛策発動の勧告を決めた理由としては、王子がキチンとして手順を踏んでいるかどうかという各論だけしか見ていないようです。キチンとした手順なんて、何がキチンとしていて何がキチンとしていないかなど、立場が違えば当然見方も異なるもの。そんな各論議論しても意味がないですよね。

独立委員会のあり方に関して大いに議論するいい機会だと思います。今回のメンバーは裁判所長、税務署長、宮司だった3人が独立委員会のメンバーでしたが、果たしてこのような方々にコーポレートファイナンス、コーポレートガバナンスがわかるのでしょうか?しかも、日本におけるほぼ初の敵対的防衛策発動のケース。こんな人たちにその先鞭をつけられるとは、日本の証券市場に対する屈辱でないかとさえ思えてしまいます。

独立委員会のメンバーが正しい判断を下したかどうかを判断する、独立委員会評価議会みたいなものでも設置しないと、今後ますますいろんな企業で愚脳な独立委員会メンバーが間違った判断をしていくのではないかと心配です。

  このエントリーを含むはてなブックマーク

コメント

日本社会は証券市場の重要性に対する感度が
鈍すぎるのではないでしょうか。
こんなことがまかり通ったりすると、
日本の市場の魅力を引き下げることにつながって
将来的に日本企業の競争力に影響するかも知れない、
なんて想像は働かないのでしょうか。

Posted by: renny : at 2006年08月09日 11:48

結局、“独立”委員会じゃないってことなんでしょうね。癒着委員会なわけですね。

Posted by: あーあ : at 2006年08月09日 12:15

今回の独立委員会のメンバーがコーポレートガバナンスやコーポレートファイナンスがわかるのか、といえばわからないでしょう。この分野の有名なアドバイザーがついているようですから、彼らがわからない人間にアドバイスするしかない。独立委員会のメンバーたるもの、コーポレートガバナンスの基礎的なことは理解していて欲しいですが、現実的には経営のプロばかりではありませんしね。
ただ、ここで指摘したいのは、メンバーに社外取締役が入っていないことです。今回が独立委員会の決定がクローズアップされる初めてのケースですが、社外監査役が中心となった独立委員会というのは、コーポレートガバナンスの観点からはあまり評価できない。
経済産業省が中心となってまとめた企業価値委員会の報告書では、社外取締役や社外監査役等云々と書いてあります。誤解を恐れずに言えば、経済産業省、経団連、日本監査役協会などがツルむからこういうことになる。
これに沿っているから何が悪いんだという意見があるかもしれません。社外取締役は取締役ですからその意義はわかりますが、そもそも社外監査役というものは企業価値を議論するために呼ばれたわけではないでしょう。社外監査役や経営陣から本当に独立しているのか。何年か前に社外監査役の設置が義務付けられた際に、人材不足の議論が起こることもなく、上場企業は社外監査役を(いとも簡単に?)見つけ出してきた。
やはり敵対的買収のようなケースは、経営陣やすべてのステークホルダーから独立した取締役がメンバーに入っていないと、特に海外の機関投資家に対しての説得力は弱いように思います。今後も見守りたいと思います。

Posted by: WITNESS : at 2006年08月09日 18:30

> 王子がキチンとして手順を踏んでいるかどうかという各論だけしか見ていないようです

であれば簡単で王子は手順を踏めば良いだけではないでしょうか。それが出来ないのは理由があるからですよね。
手順が各論に過ぎない、というご意見であれば、過去にM&Aをやっていた方のものとしては物足りないかと。

Posted by: MA Advisor : at 2006年08月10日 01:19

>であれば簡単で王子は手順を踏めば良いだけではな>いでしょうか。それが出来ないのは理由があるから>ですよね。

あ、確かにそうですね。でも、一つ一つの手順を踏んでいないとダメという議論が今後まかり通るようになるのはそれはそれでまた問題だと思います。そうなると、いかに事前にいろんな時間稼ぎ用の罠を仕掛けるかに腐心する企業が増えるだけな気がします。それってマクロでは無駄が多いと思います。

Posted by: ちょう : at 2006年08月13日 00:04

コメントを投稿する

名前:

メールアドレス(任意、非公開):

URL(任意、お名前にURL先をリンクします):

この情報を登録する

コメント:

迷惑コメント防止のため、お手数ですが、下の画像の文字を入力してください

   *迷惑コメント防止のため、コメント反映まで少しお時間をいただきますが、明らかな迷惑コメント以外はすべて掲載させていただきます。

  

トラックバック

このページのトラックバックURL:

このページへのトラックバック一覧:

Search

Profile

AMN sponsor rolls

Comment

TV・Radio・Column

Books

Entry

Category

Calender

Archives

PAGE TOP